アメリカの大学院で成功する方法―留学準備から就職まで
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人気ランキング : 50,676位
定価 : ¥ 798
販売元 : 中央公論新社
発売日 : 2004-01 |
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オレだって負けないさ |
そりゃ、経済学や理系の学問より、著者の専攻であるアメリカ研究を日本人がアメリカでやるほうが、辛いでしょう。だから、著者を最も厳しい分野で生き残ることに成功した者と言っていいはずです。そんな著者がときに苦労話を交えながら記しているアメリカの院の実態は、たいへん興味深かったです。ただ、アメリカで学者として就職する際のプロセスに関しては、一体何人の読者に役立つ情報なのか疑問に思いましたが、読み物としての価値はあるでしょう。あと、この著者、行間からにじみでる人生観がうすっぺらい気がして、人間としての魅力は感じられなかったのですが(笑)、ガイドブックだと割り切れば問題ないです。
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どうだろう? |
日本人の間にはアメリカの大学院への崇拝が強い。そうした人達を狙ったハウツー本である。ただ、「アメリカの大学院」と総論で語ることが不可能なほど、アメリカの大学は個性豊かだし、分野・専攻によっても事情が大きく異なる。また、大学院で学ぶ目的も人それぞれなので、この本に書かれていることは、極めて少数の読者にしか当てはまらないと思う。将来、アメリカ文化研究でPh.D.を取って、アメリカの大学で教えたい人には参考になるとは思うけど・・・。
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著者と専攻が大きく異なる人は注意 |
この本は、タイトルにしても、中味にしても、一般的な大学院でのサバイバル術を書いているかのように見えます。しかし、実はそうではありません。
私は米国の経済学部博士課程に身を置きましたが、少なくとも経済学部のプログラムはここで書かれていることとは大分違います。例えば、経済学部博士課程で、一日に一冊英語の専門書を読まなければならないかというと、そんなことはありません。ただ、その代わりに数学的な宿題をたくさん解かされるといったことはありますが。
しかし、本書ではそのようなことは全く触れられていません。ここで、私が言いたいのは、例えば経済学部のそのような現状にも本書が触れなければならないということでは「なく」、著者が読者に「学部によってそのような違いが「相当に大きく」存在する」という注意を常に喚起した上で著者の経験を書かなければならないということです。本書はそのような違いがあることを言わず、本書の内容が学部を超えた一般的なものであるかのような書き方をしているので、その意味で非常にミスリーディングであると思います。
以上のような点に気をつけて、過信しない程度の情報源として読む分にはある程度は有用な本なのかもしれません。ただ、正直なところ、経済学部でこの本が上記のような意味でどの程度有用かというと、個人的にはあまり有用ではないだろうと思います。逆に、著者と専攻が近い人の場合には、おそらく、非常に役立つ本なのだろうと推測しますが。
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プロフェッショナルとしての心構え |
アメリカの大学院は厳しいとかいうことはこの際おいておこう。
研究者なり技術者なりともかくそれで飯を食っていこうとするプロフェッショナルが持っておくべき心構えを書いた本と理解した。
今やのうのうと会社に行っているだけではリストラにあう社会に日本もなりつつある。
論文の書き方(仕事の仕方)、教授(上司)との付き合い方、、ギブアンドテイクでともかくいかに自分が貢献できるかを考える姿勢、などなど。
アメリカの大学院に学ぶ人だけの問題じゃない。
プロとして働くすべての人が自覚すべき問題なんだ。
専業主婦だって家事のプロとしての自覚を持て。(いや、そんなことはこの本には書いてないけどね)
ああ、しんどい世の中だね。
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大学院留学を目指す人の必読書に |
「休職制度を使って一年ほどアメリカの大学院で勉強してもいいなあ」。そんな私の甘い考えは本書により一気に吹き飛んだ。帰国子女ですら音を上げる英語による勉強の量、論文を仕上げていく際の精神的重圧の大きさなどがヒシヒシと伝わってくる。
アメリカの学界でも義理人情や人脈が役立つ場面があるようだ。一方で競争は過酷であり、競争システムは透明性や公正性を保つための努力がなされている。充実したスタッフや教授の積極的関与により良質の研究者が育てられていることも分かった。本書は大学院留学を目指す人の必読書になろう。
大学院の選択から始まり、試験や学費対策、論文作成、果ては面接や終身雇用資格(テニュア)を勝ち取る方法まで書かれている。私が気付いたのは、論文の書き方のコツが記事の作り方に似ていることだった。
■きちんとした論文を仕上げるポイントの八割は、トピックの設定にあると言える。規定の長さのペーパーで扱うのにふさわしい規模のトピックで、しかも使える資料が存在し、面白い支店や議論を提供するようなトピックが見つかったら、あとは「やればいいだけ」である。大失敗のペーパーの多くは、トピック自体が大きすぎたり小さすぎたり、なんら意味のある議論を提供しなかったり、トピックは面白くても資料がなさすぎたり、といった問題に起因する。(p79)
アメリカの大学院には「publish or perish 出版せよ、さもなくば消滅せよ」という言葉があると言う。本を出すことで世の中に自分の研究成果を問わなければ、研究者としての価値はない=大学から退場せよ、という意味のようだ。
私も心中でよく「メゲずに書き続けよう」と自分にムチを入れる。ちょっとだけ研究者たちに親近感を持った。
(了)